びりっ
話しかけた瞬間に、総長さんは自分の制服のシャツを破いた。そして何をするかと思えば、私の血が出ている指にクルクルと巻いてくれた。
「よし、これでいいだろ」
巻かれた箇所は、巻き加減が緩すぎて血が止まるどころか、どんどん鮮血でシャツの白を赤に塗り替えている。緩すぎやしないだろうか、シャツも、総長さんの頭も……。
だけど、この上なく失礼な事を考える私に、総長は言った。
「こんな事しかできなくて悪ぃな」
「……」
自分のシャツを破っておいて「こんなことしか」ってのは、ないと思う。少なくとも、私がそれをすると親のカミナリが落ちる。確実に。



