「でもあたし、そのイケメンと目が合ったことなくてぇ。
あのイケメン、絶対志歩推しだったと思う」
「気のせいだろ」
たまたま茉美が見た時に私の方見てただけじゃね?
「で、それとソロでやるのを拒否るのと、なんの関係が?」
「だってさー、志歩推しってことは、
ソロでやったら、あたしのライブには来てくれなさそうじゃん」
下心かい。
そんな理由で私がまたあのお先真っ暗生活に戻るとでも!?
「絶対やらないから。
そのイケメンが茉美推しになってもらえるように自分磨き頑張るしかないんじゃない?」
「自分磨き!
そうだね!そうしよう!」
『うおーー!早速家でパックするぞー!!』と叫びながら走り去る茉美。
……はぁ。ようやくいなくなった。
よし、じゃあ私もバイト行こ。



