意外な姿だ、なんて考えてたら。
「はい切符。
そろそろ電車の時間だよ」
「あ…金沢さん…
ありがとうございます」
「はいキミも」
金沢さんが、私と梅森くんに切符を渡しにきてくれた。
「あ…すいません、お金…」
「茉美が誘ったんだし、茉美から徴収するから大丈夫」
『ほら、2人とも早く行くよ』って言いながら、私の手を握ってくる金沢さん。
……って、なんで私だけ?
梅森くんも連れて行かなきゃ!と思って、
金沢さんに握られてない方の手で、梅森くんの服の袖を握った。
「……!」
「着いていかないと…!
私も知らないから、
はぐれないように…!」
私も緊張してたのかな。
カタコトみたいな言葉が出てきて、きっと梅森くんも変に思っただろう。



