帽子で隠してるけど、冷や汗ダラダラな私。
茉美、相変わらずとんでもない爆弾落とし女じゃん。やっぱり許すんじゃなかった。言うこと聞かなきゃよかった。
だんだん近づいてくる気配にびびって、顔を俯かせる。
「………本当に、しほみん…?」
上から降ってくる声。
間違いない。梅森くんの声だ。
「……あ、えっと…」
顔、上げたくない。
あれだけ散々、しほみには会えないよって言ったのに、
どんな顔して会えば…。
「……やばい、
夢、見てんのかな」
「……え…」
梅森くんの小さな呟きに、チラッと目線を上げたら。
「あ……、
やばい…本当に、しほみんだ…」
梅森くんと、目が合って。
そして、梅森くんは今まで見たことないくらい嬉しそうな、子どもみたいな笑顔を見せた。
「………!」
な……んだその顔は!!
………かわいいなオイ!!!



