「梅森 直っていいます。
北高の1年生です」
「……!!!!」
少し離れたところからチラリと見たら、
その立ち姿は、たしかにあの梅森くんだった。
な、
なんで梅森くんがここに!!?
梅森くんもあんまり顔を見せたくないのか、キャップを深く被ってる。
あぁ…できればこのまま、
一日中お互いの目が合いませんように…。
なんて願いは、即効消えた。
「あたし、桜 茉美!
実は、Mi☆Miの“まみたそ”なんだ〜」
「……え?」
「あそこにいるのが“しほみん”!」
別に隠すつもりもないらしい茉美は平気でカミングアウトして、
そして私のことまで紹介しやがった。
……や、待ってよ。
まさかクラスメイトだと思わないじゃん。
心の準備、できてないんですけど!?



