茉美は梅森くんのこと好きじゃなかったんだ…。
ちょっと、安心…。
梅森くんが心変わりするとしたら
茉美が一番、ライバルだと思ってたから…。
「よかった…」
「まぁ、可能性があったらちょっと狙ってたかもだけど、
やっぱり直くんは志歩しか見てないんだなってわかったよ」
「え…」
「だって、最後聞いた?
『しほみーん!ありがとー!』って。
あたしどこいったよって感じ」
ちょっと拗ねたように言いながらも、
茉美はふふっと笑った。
「けど、あたしは直くんに感謝かな。
あたしの夢、叶ったのは直くんのおかげだし」
『悔しいけど』って言いながら、茉美は髪を耳にかけた。
「そうだ…
茉美の夢って、なんだったの?」



