「起立、礼」




次の日の昼休み。


いつもと同じように、友達もいないぼっちな私は一人、誰とも机をくっつけずに自分の机にお弁当を広げた。



……あ。


お茶忘れた。



校内にある自販機に行こうと、財布を持って教室を出る。



ガラッと扉を開けたら




「おわっ、びっくりした。
あ、椿さんだ」


「梅森くん」




扉の先には梅森くんがいて、危うくぶつかりそうになったけどなんとか踏みとどまれた。


だが。



(ん…?)



結構至近距離に来たせいで、ふわりと梅森くんから甘い香りが。




「椿さん?」




(う゛っ…)



やめて、近寄らないで。



……無理無理無理!!私この匂い大嫌いすぎる!!