そう意気込んで、


2人で、プールで遊んでるみんなには気付かれないようにこっそり抜け出す。



デートって言ってたけど、こんな知らない土地で計画もなしに満足なデートなんてできるはずない。


大丈夫。これなら梅森くんに諦めてもらえそうだ。




「しほみさん」


「え?」




金沢さんの家を出てすぐ、


梅森くんはスッと私に手を差し出してきた。




「デートなので、手繋いでもいいですか?」


「………」




許可制なの?


本気出すって言うから、強引にくるものだと思ってた…



……って、なんだそれ!


強引にしてほしかったみたいな言い方!!


違う、あれだ、


私に言わせようとしてくるのがなんかムカつくんだ。