それでもいまここで見たほうがいい。


明日直接本人から聞くよりもずっとショックは少ないはずだ。


たとえ聖也に彼女ができたという報告だとしても、明日まではまだ時間がある。


ちゃんと笑顔で挨拶するための準備だってできる。


私は自分自身にそう言い聞かせて、ギュッと目を閉じた。


そして勢いよくメッセジーを表示させると、そっと目を開けた。


うっすらと開いた視線を先に表示されたメッセージがある。


心臓はさっきから早鐘を打っていて、呼吸は無意識のうちに止まっている。


緊張と嫌な予感で支配された私の視界いっぱいに広がったメッセージ内容は……。


『明日の4時間目、授業変更あったよな? なんだっけ?』


その文章に全身から力が抜けている。


はぁぁぁ~と大きく息を吐き出して何度も吸い込んだ、


なにこれ。


たったこれだけ?


放課後のことには一切触れられていない内容に脱力感がすごい。