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若葉はどうして怒った顔をしていたんだろう。


聖也は結局どんな返事をしたんだろう?


帰宅後も気になって仕方がなくて、好きなテレビ番組を見ているときもずっと上の空だった。


両親から「疲れているみたいだから、今日はゲームせずにすぐに寝なさい」と、注意されてしまったくらいだ。


ベッドに入ってからの私もいつもどおりじゃなかった。


いつもならベッドに入ってからが本番だ。


好きなだけスマホゲームに没頭することができる。


それで気がつけば2時間も3時間も経過していて、翌日起きることができなくなるのだ。


だけど、今日の私はゲームをする気分ではなかった。


大好きなゲーム画面を起動してみるのだけれど、集中してプレイすることができなくてすぐに死んでしまう。


そんなことを何度か繰り返すともう飽きてきてやめてしまった。


「ふぅ~」


ベッドに仰向けに寝転んで大きくため息を吐きだす。