「姫華、こっち来い」 一輝が倉庫の戸を開いて、私を中へエスコートする。 倉庫の空間には誰一人いなかった。 「……って、ちょっと待って! 一輝の傷の手当てしないと!!」 私はハッとして、一輝の方を振り向く。 「あー……、別にどうってことない。暴走族なんだからこれぐらいのケガしたって当たり前だ」