ピンク色の視界が涙でゆがむ。
誰か、助けて━━。

すると。
━━、ドカッ、グシャ!!

………え?
扉の向こうで物騒な音がしたかと思えば。

ガチャリと戸が開いて、姿を現したのは見間違えるはずもない。
銀の髪に、銀の瞳の男━━、一輝だった。

だけど、一輝は生傷だらけで、上着を脱いだ制服のシャツには返り血がたくさんついている。