そこには━━。 ざっと数えて30人はいる、バイクにまたがった幽蘭族の集団だった。 ヘルメットで顔が見えなかったが、先頭にいたのは間違いなく総長。 「あら知りませんでした? 一輝様が相手にしてくださらないから、私、幽蘭族の姫になりましたの。この人数をひとりで相手にできるかしら?」 いつの間にか隣にいた姫乃を俺は睨みつける。 俺は、ひとり教室を飛び出して、急いで学校前に向かったのであった。