俺は心の中で、これまでにない深いため息を吐く。 すると、聞き覚えのある男子生徒の声が耳に入った。 「桜音さん、今日も休みだな……、」 「じゃーさ、お見舞いに行かないか? ちょうど俺、先生から桜音さん用の課題プリント届けるように頼まれててさ……」 「あぁ、もちろん。でも妙だよな。昨日、姫乃さんと一緒に帰っててさ。あのふたり、仲良かったっけ?」 ……は? 姫乃と姫華が一緒に帰った……?