姫華……、今日は学校にいるだろうか。 また、前みたく「一輝」と名前を呼んでくれて、俺を必要としてくれるだろうか。 教室に入って、俺はクラス全員の視線を感じたけど、そんなのはどうでもよかった。 というか、もう俺が浮いた存在なのは慣れていた、と言う方が正しい。 俺は、黙って自席に着いて、姫華の机を確認した。 ああ、やっぱり。 期待は簡単に打ち砕かれるというのは、こういうことなのかもしれない。 彼女の席は空っぽだった。