Side一輝

担任の石井から、このままだと留年だぞと忠告を受けて、俺は仕方なく学校へ行くハメになった今日の朝。
俺が通学路を歩っているだけで、女子はなんだか知らねぇが嬉しそうな顔でヒソヒソ話。

男子は、ビクついていて目線をワザと逸らそうとする。
あー、ウザい。

みんなウザいなホントに、……姫華以外は。
怖いもの知らずの姫華だけど、根は明るくて元気な女。

みんな姫華のことヤンキー呼ばわりするけれど、人を放っておけない優しい心の持ち主だ。