姫乃さんの部屋で彼女に散々、顔を踏みつけられたあと。
私は自力で起き上がって、じんじん痛む頬を片手で抑える。

姫乃さんは、ヤンキーでも不良でもないから、彼女に手を出すことができなかった。
満足げに私を見る姫乃さんは、パンッと嬉しそうに顔の前で手を合わせる。

「忘れるとこだったわ! 実はもう一人お客様がいらっしゃるの。どうぞ、もう中に入っていいわよ!」