「今から、私の家に来ませんかしら、桜音さん? 私、最近ケーキ作りにこってて、是非あなたにも食べて欲しいのよ」
……明らかに怪しい。

「あの……、友達でもない私に、どうしてそんなこと誘うんですか? そもそも姫乃さん私の事、嫌っていましたよね?」
そう言うと、彼女は私の耳元で囁いた。

「幼なじみくんと仲直りする方法、私なら教えてあげられますわよ?」
ドクンと、大きな音を立てる私の心臓。

そして私は気づいたときには、姫乃さんの一歩後ろをついて行って下校することになった。