勇飛はチャイムが鳴ったと同時にさっさと教室から出ていく。 私はそれを見て「はぁ、」とため息を吐きながら、身支度を終え、席を立つ。 モヤモヤしたこの心のまま、学校に到底いる気分ではなかった私。 早く家に帰ろうっと……。 そう思いながらくるっと方向転換すると━━、目の前にはなぜか姫乃さんが立ちふさがっていた。 「な、なんでしょうか、姫乃さん?」 私は思わず、姫乃さんを見ておののく。 姫乃さんは鞄を前に持って、ニコッと私でも判る作り笑いを浮かべた。