私は重たい足取りで、【2ーA】の教室を目指した。
戸の前で立ち止まり、深呼吸してからガラリと音と共に私は入る。
あれ……?
私は思わず立ち止まり、自席で待機している勇飛の姿をとらえた。
思わず、彼のそばに駆け寄って。
「勇飛、おはよう!」
と、私は何も考えずに元気に声をかける。
そこまではよかった。
何故かというと、勇飛のいつもの「おはよう」の言葉が返ってくることはなくて。
彼の瞳は、こっちをちらりと見てから「あぁ、」と冷たい声と共に私を冷たくあしらった。
「ゆ、勇飛……? どうしたの? 具合でも悪い?」

