「…………は?」
勇飛はまるっきりわけがわからないと言わんばかりの表情で、私を見た。

「なんで、アイツの事を姫華が気にする必要があるんだよ」
空笑いする勇飛。

私はそれでもパンッと顔の前で手を合わせて。
「お願い! どういう様子だったとか、ちょこっとでもいいから教えて!!」

勇飛は目を丸くしたあと、はぁ~、と諦めた様子でため息を吐いた。
「アイツ━━、新島は学校に来てねぇよ。どんな様子かもわからねぇ」

「……そう、なんだ」
淡い期待を少しでも抱いた私がバカだった、と思った瞬間だった。

私は、すぐ傍らに勇飛がいるにもかかわらず、がっくりとうなだれる。