チラリと目線をやると、部屋のベッドで寝ているその横に風邪薬と水がテーブルに置かれている。
私は視線を天井に戻す。

今頃、一輝は姫乃さんとイチャイチャしているのではないかと思うと悲しくなった。
私とは真逆の、穏やかな性格の持ち主でしかも美少女の姫乃さん。

彼女のブラウンのロングでゆるくウェーブがかかった髪とは、まるっきり違う自分の髪を指でつまむ。
黒くて、ただ長いだけの黒髪。

それを眺めてボーッとしていると━━。