私は勇飛の顔を見て自分がまたもや、しでかしていることに気づく。
サーッと全身から血の気が引いた。
「ゆゆゆ、勇飛!? さ、サッカー部の朝練で今日は先に学校行ったんじゃなかったの!?」
「バーカ、今何時だと思っていんだよ。もうすぐHRだぜ?」
慌ててスマホを見ると、時刻は7時20分。
「そ、れ、よ、り、も」
にっこりと笑みを浮かべる勇飛は、かなりお怒りのご様子で私を見る。
「ご、ごめんなさい勇飛! 言いつけを守らずこんなことを……、あっ!」
不良さんは、登校中のみんなとは反対方向に恐れおののきながら去って行った。

