目立つ容姿をしているから、直ぐに見つかる━━、と思った。
けど、昇降口をでて、外の道を見ても彼はどこにもいない。

私は、ガックリと肩を落として、道端の石ころを小さく蹴り上げる。
あんなヘタな嘘をついてまで、彼を追いかけて来た私がバカだった。

勇飛、怒っているだろうな……、謝らなくちゃ、と踵を返した時。
ドンッと人にぶつかってしまう私。

「あっ、ごめんなさ━━、」
謝りかけた私は、思わず2、3歩退いた。