それが今や同じ車に乗って、同じ場所に行こうとしている。
前の私が見たら信じられないシチュエーションだろう。
それから私は口を堅く結んだ。
そうしないと、余計な心配を一輝にかけてしまうから。
一輝本人も、これといって特に話題を振るわけでもなく、足を組んで静かに前を向いていた。
車に揺られること30分。
「着いたぞ」
半眠り状態になってしまった私を起こしたのは、一輝のその言葉だった。
私も一輝や運転手さんと同じく車内から慌てて出る。
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