ふさふさした長いまつ毛に、スッと整った鼻筋。
思わず、まじまじとソイツの顔を見続けていると━━。

「俺を襲うつもりか? 姫華」
いきなり、ぱっちりと瞳が見開いたものだから私は驚いて、ズササッと後ろにさがる。

「だ、断じて違う!! 私は、あなたに用があって来たの!!」
「は? 俺に用事?」

新島一輝は、ムクッと上半身だけ起き上がり、あくびひとつしてから私の顔を見る。
私は、彼の隣にちょこんと座った。