緊張気味に、手すりにつかまりながら階段を下りていく。
思わず、あっ! と声を漏らしそうになり、慌てて口を手で抑えた。

だって、視線の先にいたのは━━。
段差に横たわって寝ている、本物の新島一輝の姿だったから。

私が来たことに気づいていないのか、スース―と規則的に寝息をたてている。
女の私でも羨ましくなるぐらいに、きめの細かい白い肌。