私はショボンとしながらそう諦めて、帰ろうと思い席を立つと━━。 「あ、あの、桜音さん! 用が無いなら俺たちと帰りません?」 「え? あっ……!」 後ろに立っていたのは、昨日私が助けた男子二名だった。 私は一か八かと思い、口を開く。 「ふたりとも、新島一輝ってヤツどこかで見かけなかった?」 するとふたりの内、もう片方の男子が難しい顔で言う。