そして、私と一輝はふたり並んで歩道側を歩く。
先に口を開いたのは、一輝だった。

「俺、これからは毎日学校に行く。授業も真面目に受ける。でないと、卒業できないし、姫華と結婚するのが、遠のくからな」

「うん、私も結婚できる日、楽しみにしてる。頑張って!」
私は満面の笑みを一輝に向けた。すると。

━━、グイッ!
一輝は、何の前触れもなく、いきなり自分の肩に私の肩を引き寄せた。

「い、一輝!? みんな見てるよっ……!」