「俺が高校卒業したら、結婚してくれないか、姫華」
「っ……!?」
予想もしていなかった、一輝の投げかけられた言葉。
胸の奥がじんわりと熱くなり、思わず視界が涙でぼやける。
そして、ポロリと一粒の涙が、零れ落ちた。
「ひ、姫華!? どうした……!? そんなに嫌だったか……!?」
私はオロオロする一輝に、首を左右に振って否定する。
「違うの……! 一輝がこんなこと私に言ってくれるなんて、う、嬉しすぎて……」
涙を慌ててぬぐってから、私は真っすぐ彼を見た。
「私も、一輝が世界で一番好き。一輝のお嫁さんにしてください」

