「そうだったんだ……、私こそごめん、姫乃さんのこと勘違いしてて……」
私はふと、疑問に思ったことを口にしてみた。

「なんで、一輝は私を“姫”に選んだの?」
「一目惚れ」

「……へ?」
「以前、お前が学校の正門前で喧嘩してた時、初めて見た瞬間ビビビッと来たんだよ。こいつ、俺と似てるなって」

一輝は初めてこっちを見た。
「好きだ、姫華」

「うん……、私も」
誰もいないガランとした倉庫の中で、私と一輝はキスをした。