翌朝、
俺は、翔と優斗を起こす。
「起きろ、2人とも」
「ん、おはよう日向」
優斗はすんなり起きてくれた。
「翔、起きろ」
「まだ寝る」
「そんなわけいかないだろ、起きろ」
「いでっ」
なかなか起きない翔を叩き起こす。
陸達の部屋に行くと、4人とも起きていた。

次に類くん達の部屋へ
「類くん、蓮くん、起きてる?」
ノックしたがへんじはない。
部屋に入ると間抜けのからだ。
「どこ行ったんだ?」
「ねえねえ、面白いものが見れるよ」
疑問をもつ俺の声に弾んだ
声を出したのは司だ。

そこは舞ちゃん達の部屋。
「どうした、司」
そう聞くと司は部屋の中を指さす。
「へぇ、」
そこには、テーブルに突っ伏して寝ている
蓮くん、壁にもたれかかって寝ている
類くん、ベットで背中合わせで寝ている
舞ちゃんと雪希ちゃ、雪希くん
「チーム内恋愛は禁止だぞ、舞」 
翔は口を尖らせる。
「まぁまぁ」
翔を嗜め、
部屋の端にある毛布をそっとかける。
「甘いな、日向」
「今はね、起きたらレッスン開始だ」
テーブルの上には沢山の文字が。
(昨日チーム名の由来を聞いてたから、
自分たちのチーム名考えてたのかな)
パレット、スタートライン、
など書かれている。
「ん?」
その少し間が空いているところに小さく
書いてあったのは

ーRainbow Roseー

目を覚ますと、9時を回っていた
隣で寝ている雪希を起こし
「類、蓮起きて」
私の声に類と蓮も起き始める。
蓮と類は部屋を出て行き、
私たちは着替え始める。

着替え終わると僕は舞に
「あのさぁ舞、」
「ん?」
「舞、恥じらしとかないの?」
「なんで?」
「なんでって」
ため息が出る。
ベットに座っている舞を壁に迫り、
「僕だって男なんだけど」
「え、うん。え?」
舞はきょとんとしている。
「いや、なんでもないよ」
僕はベットを降りる。
ー鈍感なんだか、天然なんだかー

私達が下に行くともう皆さんが揃っていた。
「おはよう」
「おはようございます。すみません、
寝坊してしまって」
類は謝ったが日向さん達は気にしない様子で
「大丈夫だよ、今からレッスンすれば
いいだけだし」
「え、今から!?」
笑顔でそう言う日向さん達に私たちは驚く

「なんてね、冗談だよ。まずは朝食。」
朝食を食べ一休みしてから日向さんが
「今日はRainbow Roseから
それからSTEP。」
皆さんニコニコしているが見当つかない。
「あの、待ってください。なんですか、
Rainbow Roseって?」
私がそう聞くと、日向さんは目を丸くした。
「あれ、Rainbow Roseに決まったんじゃないの、チーム名」
「「「チーム名!?」」」
日向さんの声に私たちは驚く。
蓮以外。

「蓮?」
「俺が思いついて、最後に付け足したんだ。チーム名」
「虹色のバラ?」
問いかけたのは雪希。
「花言葉だよ、」
寂しげな顔で蓮は言った。

「虹色のバラの花言葉は無限の可能性、
失敗したって、挫折しても可能性は無限に
ある、大丈夫って安心させたいなって
ごめん、うまく言えない。
わ、忘れてくれ。また、後で考え直そう」
忘れてと焦りながら言った蓮。

「いいんじゃないかな。Rainbow Rose」
「類、」
「僕も賛成。」
「雪希」
「今まで考えた中で1番しっくりくる」
「舞」
「それじゃ」
類は一呼吸おき
「新星アイドルチームRainbow Rose。
レッスン開始」
「「「おー!!」」」

曲を流してもらい、歌い踊る。
昨日は注意点を、気をつけるべきこと、
なんて考えていたが
今日は考えられなかった。
楽しいという気持ちが勝る
歌っていたい、踊っていたいという、
感情が湧き出てくる。