「僕は焼きとうもろこし」
「俺は焼きそば」
「俺はポテト」
「私はかき氷」
誰がこの四つを買いに行くかジャンケンで決めることに。
「恨みっこなしよ、ジャンケン、」

結果
「よろしくね、舞」
「うん」
負けた私が買いに行くことに。
「僕も行こうか?」
「大丈夫だよ、雪希」
そして売店で買い物が終わり戻ろうとすると
「ねぇ、お嬢ちゃん、今1人?」
「俺らとあっちで遊ぼうよ」
絡まれた。
(やっぱり雪希に来て貰えばよかった)

「あの、友達と来ているんで」
(穏便に済ませないと)
「その友達といるより俺といる方が
絶対楽しいって」
(友達より、)
「訂正してください」
「え?」
「何も知らないあなたたちに友達のことを
測られたくありません」
「え、ごめん」
1人たじろぐが
「もう、行こうって言ってんの」
もう1人に腕を掴まれる。

「あ、あの」
(連れていかれる)
「何、やってるの」
「ゆ、雪希」
雪希は肩を抱き自分の方へ寄せる。
「僕(達)の大事な(チームメイトの)彼女に手、出さないでくれる」
(なんか怒ってる?)
「か、彼女、」
「で、でもそっちの彼女も」
諦めないどころか、
雪希にもちょかいをだす。
「ねぇ、分かってないの。
ならはっきり言ってあげる」
穏やかな声で言ったと思ったが
「とっとと失せろ」
100%怒気を含んだ声で言った。

彼らはすぐにどっか行った。
めっちゃ怖い
(怒らせないようにしよう。)
「大丈夫?舞」
雪希はすぐに表情を変える。

「え、うん。ありがとう、助かった」
「ごめん、やっぱり僕もいけばよかった」
そう言いながら雪希は焼きとうもろこしの
パックと焼きそばのパックを持つ。
みんなのところへ戻り、スマホを確認すると
2時近かった。
そしてかなり遅めの昼食を取り、私たちは
着替え、合宿場所へ戻った。
そして少し休憩してからレッスン開始。

私たちは一回見学する。
ON/OFFのスイッチの切り替えで別人のように見える。歌と踊りを見てまだまだ私たちはど素人だと痛感する。
流れる汗すら自分を魅せる武器のように
思える。
私たちはこの人たちを超えるアイドルになれるのかな

次に私たちの番、
歌も踊りもまだまだ。
だけど、私たちは最初のレッスンに比べればほんの少しだけ成長している気がする。
一曲、踊り終わり日向さんに色々と
指摘される。

(やっぱりプロってすごいな。
一発でそれぞれ苦手なところを見抜いた。)
それからその指摘された部分を意識しながらレッスンは続く。

「今日はここまでにしようか」
「「「「ありがとうございました」」」」
8時ごろまでレッスンは続き、
日向さんの声でレッスン終了。
私たちはバテるが皆さんは平気そう。

私と類は優斗さんと涼太さんと夕食の準備へ
「そういえばここって設備がしっかりしてますよね。」
類の問いに私も思う。
(確かに、レッスン場も広い。招待されたとはいえ4人が加わっても余裕の広さがある)
「やっぱり事務所で運営
しているんですか?」
(備品とかも整理されているし、
やっぱり管理人とかいるのかな)

涼太さんはクスクス笑い、優斗さんに視線を投げる。
「実はここは僕の別荘なんだ」
「「べっ、別荘!?」」
驚きで蓮と声が被る。
「って言っても使うのは年に2回。
どっちもSTEPの合宿に使ってるんだ。
僕のおじいさまが買ってね、小さい頃はよく来てたんだけど、今は合宿以外は使っていない。管理人は僕の兄。」
(人気アイドルな上に富豪)