じめじめした梅雨も終わり 
一気に日差しが強い1日。

ーとある休み時間ー
「え?」
「だから類くんって
お腹割れてるのかな、て」
いきなりクラスの女子、清水さんに
話しかけられて
身構えていたら予想外の質問をされて
困っている。

(ものすごくどうでもいい。
類、というか他の2人も夏のレッスンの
休憩中のだらけてる時に嫌というほど
腹筋見ているから今さらなんの感情も
湧かない)

「分かんないよ、
なんで急にそんな話が?」
「私の友達が類くんと同じクラスで
体育の時一瞬だけ腹チラしたんだって。その時結構割れてるように見えて」
(あ、嫌な予感)

「類くんの腹筋の写真が
欲しいんだって」
「いや、待って。」
ド直球の言葉に思わず待ってをかけた。

「いや、おかしいって。
腹筋の写真欲しいってどういうこと?
そもそも友達ってだけで清水さんが
欲しい訳じゃないんでしょ?」
頷いてますますわからなくなった。

(本人が聞きにくるものじゃないの?)
「とりあえず、次のレッスンの時に
聞いてみるよ」

そして放課後。
腹筋のことを休憩中に話すと
驚くことはなかった。
「へー、」
「てっきりわかりやすく
引くかと思った」
「俺もクラスメイトに聞かれたからね、舞のくびれどんな感じなの?て」
無意識にお腹に手を当てた。

「まぁそんな反応になるよね」
苦笑していた。
(まぁそうだよね、私だって引いたし)

「今度の体育、
多分プールだと思うんだよね、
その時に嫌というほど見ると思うけど」
「でもプール、男女別だよ?」
「あ、そっか・・・見る?」
類は服の裾を少し持ち上げた。

「いや、いいよ。見慣れてるし。
それで類はなんて言ったの?」
「女の子の体のことを
とやかくいうのはモテないよって」
「それ、遠回しに現実を知らない方が
いいって言ってない?」
「そんなことないよ」
(いまいち信用できないな)

「なんの話?」
一区切りついて雪希と蓮も話に
入ってきた。
「腹筋の話、」
類の言葉に2人は首を傾げる。

今日あったことを話すと、
雪希は真顔で蓮は少し引いていた。
(わかる、その反応)
「雪希は縦線入ってるよね。」 
私は目を向けると雪希は自分のお腹を
触る。
「うん、そうかも。
蓮は結構、割れてるよね」

蓮は自分のシャツを捲る。
(引き締まって薄く全体的にあるのが
わかる感じかな。
多分、類も同じくらいだと思うけど)

「舞はどんな感じなの?腹筋」
「腹筋は並大抵だと思う、
くびれは結構あると信じたい。」
シャツを捲ろうとしたら凄い勢いで
雪希が手を掴んだ。

「舞はやらなくていいから」
「え、そう?」
笑顔だけどどこか圧を感じる。

胴回りに手をあてると
細い!怖い!と
何故かヤジが飛んだ。

後日、写真は無理だと言ったら
その友達はかなりショックを受けたと
清水さんから聞いた。

(まぁ7月に入ったら海ロケで
水着公開あると思うけど)