公園に戻ると、大きなバイクが停めてあった。 「わっ」 ポンと軽く投げて渡されたのは――ヘルメット。 「ズボンあるか」 「……た、体操着なら」 リュックの中にありますが。 「はいておいた方がいい」 制服のスカートの下に急いでジャージをはく。 不恰好だな。 スカートぬぐべき? 「しっかり捕まってろ」 バイクのうしろに乗る日が来るなんて思いもしなかった。 「怖いか」 「……ちょっと」 でも、思ったよりも平気。 風が心地いいとすら感じられるのは ハルキさんのうしろだから……かも。