「どうだった」



コンビニ前で待ってくれていたハルキさんに問われ、頭を横に振る。



バイト先にも、家のカギは、落ちていなかった。



通学路や校舎のどこかでなくしたのだとしたら、交番に届けられているか、先生が持ってくれている可能性もあるけれど



どこにあるかハッキリしないのは、気持ちが悪い。 



「親の職場まで行ったらカギもらえそうか」

「はい。でも、お母さんが働いてる病院は……けっこう距離がありまして」



こんな時間に電車に乗るのちょっと怖いし、もし、迷ったりして途中で終電なくなっちゃったらどうしよう。



「乗ってくか」

「……え」