恋と火薬の匂いは似ている


中学当時、私は陸上部のエーススプリンターとして活躍していた。


陸上部は放課後になると、自転車を走らせて近くの競技場へ練習にしに行く。

それは地区の中学校・高校共通で、合同練習もよく行われたため、ほかの学校の選手との交流が多かった。



3年生で、最後の県大会2日間の後、レスト明けのその日もブロック大会に向け練習に訪れていた。

「月乃ー、全中おめでと!」

競技場に着くなり駆け寄って祝福してくれたのは、隣の中学の陸上部マネージャー、楠木 麗奈。

練習の合間にいきなり『ファンです!』と告げられた時はびっくりしたけど、他校でいちばん仲のいい友達なのだ。


「ありがと!予選から頑張っちゃった。」

「大会中会えなくて伝えられなかったの悔しかったー。ほんとにかっこよかったからね!だいすき!」

麗奈はすごく褒めてくれて、わたしの自己肯定感爆上がり。自然と頬が緩む。

「へへ、わたしもだいすき。」