先程まで話していた沙綾の隣にいる女性が頬を赤くして私の方を見る。

「沙綾、こちらの方は?」

紹介していなかったことを思い出すかのように慌てて紹介する。

「こちらの方は、土浦巴さん。大手化粧量店の専務秘書をしてる方よ。巴とは仕事の付き合いで知り合ってよくカフェ行くようになった友達」

土浦さんは、私に会釈する。

「巴、こちらが私の親友の菅原香織さん。知ってるかと思うけど女優さんよ。香織とは中学生からの付き合いなの。」

「始めまして、土浦巴と申します。香織さんのことは沙綾からよく耳にしています。」

挨拶の仕方も仕草も流石専務の秘書というべきかきっちりとしてる。

「土浦さん、よろしくね。」

挨拶をしたあと、沙綾が腕を引っ張ったおかげで3人で丸くなるような立ち位置となった。