「あの、失礼を承知でお聞きしたいのですが、風上修也さんをどのように思われていますか?」
「全て調べてるのでは?」
「貴女自身のお気持ちを聞かせて頂きたいです。」
私は少し悩んだけど、その時の本音を伝えた
「正直なところ今はまだ解らないですけど、修也に犯罪の手を差し伸べる人が本当にいるなら私は全力でそいつを捕まえたいとは思ってます。
例え、彼と結ばれないとしても私はその闇は完全に排除したいと思ってます。」
気づけば、警視総監は目を潤していた。
「やはり貴女に声をかけて良かったです。先程も言ったようにあまり誰も信用していないので、これから是非宜しくお願いします。」
それ以降は、大学通いながら女優業しながら警視総監からの指導をするという過密スケジュールをこなし今は、こうやって警察の仕事と女優業を両立。
と言っても大半の人は警察の仕事なんてしてるとは思ってもないし、なんなら殆どの警察職員も私が警察だとすら思ってないだろうからね。
今はその手帳見た通り、警察庁公安課の警視としても本当の私、もちろん女優の菅原香織も本当の私。
そして、修也が昨日会ったあの人、横谷が追ってる犯罪組織の人間なんだよ。』
