わたしから離れた難波さんはキッチンに立つと、袖を捲りながら「ちょっと待ってて?」と笑った。


っはぁ…素敵…!キッチンに立つ難波さんは一段とかっこいい。


ここ最近触れることができなかった衝動から、パスタを作るその背中にピタッと体を預けた。



「あのん…?」


「好きです。大好きです。」


「ん。僕も好きだよ。」


「……難波さん…、」


「あのん、作りにくいよ。もうすぐ出来るから待ってて?」


「…………じゃキスしてください。」



と難波さんを見上げると、驚いた表情が向けられた。


めんどくさい、って思われたかな?引かれた?…。



「…ダメ。」


「どうしてですか?」


「……理性保てなくなるから。これでも必死に我慢してるのに。」


「…難波さんのケチ。」


「あのんのことはデザートで食べる予定だから、その時までこれで我慢して。」



と頬にキスが落とされた。