イタミンと知り合ってから、あっという間に3ヶ月が経った。

これといって二人の関係は、大きな変化もないが、ほんの少しずつ距離は近付いていると思う。

「試験も終わったことだし、待ちに待った夏休みだね!」

嬉しそうにイタミンは言う。

二人の関係に変化が少しあったとしたら、今こうして私がイタミンの部屋に居ることだろう。

私の住んでいるマンションは、門限こそないものの、男子禁制である。

ある真夏日、二人で近所を散歩していた時に

「流石に暑すぎるね…。嫌でなければ、僕の部屋に来ない?当然、好きな子を傷つけるような真似は絶対しないし…」

私はイタミンを信用していたので、少し緊張しつつ、ついて行った。

イタミンの住む部屋は、私の部屋から徒歩3分程度の距離で、質素なアパートだった。

「男の子の部屋なんて、初めて来たなぁ…」 

ポツリと呟くと、

「僕だって、女の子を招いたのは初めてだよ」 

少し照れながら言われた。