市場で声をかけた時、サフィーは逃げ出してしまった。だが、船員たちを使ってうまく逃げ場のない路地に追い込み、こうして捕らえることができたのだ。

「こんなことになるなら、出会ったあの時に攫っておくべきだったな」

まるでサファイアのように美しい彼女は、あのホテルで他の海賊たちに狙われることもあった。だが今、その美しい宝物は自分の手の中にある。

「放さない。海賊に惚れられたのが運の尽きだったな」

目を覚ました時、彼女はどんな反応を見せるのか。ディアンは愛おしそうにサフィーに口付け、彼女を自分の元へ縛り付ける手枷を撫でた。