Sapphire〜海賊に魅入られた少女〜

「またここに来る。だから俺のことを待っていろ」

「……はい」

ディアンは熱の籠った目でサフィーを見つめ、立派な船へと乗り込む。そして、その姿はどんどん小さくなっていく。

「やっと行ってくれた」

サフィーは息を大きく吐いた後、早速行動に移った。

まずは、次に働くホテルを探し始めた。同じ島のホテルではなく、ディアンが決して通らないような航路にある島で従業員を募集しているところがないか新聞にて探す。そして、ホテル探しをしてから一週間後、サフィーの故郷のある国で従業員を募集しているホテルを見つけた。山の中に建てられたそのホテルは、海とは全く違った雰囲気である。

「ここ、良さそうね。しかも私の故郷があるから、すぐに村に帰れるだろうし」

思い立ったが吉日。善は急げ。サフィーは履歴書を書き、すぐにホテルへと送った。数日後、ホテルからは採用の手紙を貰い、もうこのホテルにいる理由はなくなった。

「さて、退職しなくちゃね」