「どこも怪我してないか?」
私は昨日のことを少し思い出してみた
「手は後ろ手に縛られていたけど、それ以外の怪我はないよ!白鷹楼?がもう少し遅かったら私は……」
その先は言いたくないように私は口を閉じた
「ごめんな、無理に思い出さなくていいから。」
少し間が空いてから、言葉を続けた
「翔弥くん…、嫌じゃなければなんだけど
もう一度抱きしめて欲しい」
翔弥くんは一瞬驚いた顔したけど、すぐさま
「そんなの何度でも抱きしめるって…」
今度は壊れ物を扱うように、優しく抱きしめてくれた
「俺からもひとつお願いがあるんだが…」
しばらくの沈黙の後、翔弥くんは口を開いた



