「あ、そうだ、俺もひとつ聞きたいことがあったんだった」
お兄ちゃんは再びテレビに目を向けたと思ったら、すぐ私の方を向いてきた
なんだろ?お兄ちゃんの聞きたいことって
「ひろやくんとは、順調?」
「ちょ…えっ?うぇ?」
急にひろくんのこと聞いてきたから私は動揺して、声が上擦った
「ぶはっ…。動揺しすぎだろ?」
お兄ちゃんはツボに入ったのか、しばらく笑ってた
「はー、え?なんで俺が知ってるか?」
「うん」
私は恥ずかしさと知らせなかった罪悪感で
お兄ちゃんから視線を逸らして俯く
そしたら、お兄ちゃんは私の耳元で
「母さんから、聞いたんだ」と、囁いた



