「あれ?優里亜…。おかえり」

有紀ちゃんは、何事も無かったように振舞っている

「どうしたの?固まっちゃって?あー、もしかして…」

有紀は不敵な笑みをうかべた

「龍神に襲われかけたの?ふふっ、いい気味」

私は、有紀ちゃんの言ってる意味を理解するのにそう時間はかからなかった

「あれ、私が仕向けたのよ。私は優里亜のこと妹とは思っていないわ。再婚なんて、渋々OKしたことなの。私は1人で充分だったのに。
そちらのお父さんが、私のお母さんに恋なんてするからよ。まぁ、高校は別だものね。ふふ、しばらくの間、我慢すればいいことよ」

私は頭を鈍器で殴られたような気分だった

お姉ちゃんだと思っていたのは私だけだったんだ。

私なんて、要らなかったんだ