1時間目のチャイムが鳴ったから、私は有紀ちゃんと教室に戻ると、

珍しく、翔くんが女子に囲まれていた

そういえば、翔くんって今まで倉庫に篭ってるか、屋上でサボってるかだったような

「翔弥、珍しい〜。」

有紀ちゃんは私の耳元でコソッと呟いた

「まぁ、今まで倉庫にいたもんね。学校来たのも、私が原因かもしれない」

前、龍神に攫われて以来、翔くんは私を毎朝送り迎えしてくれる

有紀ちゃんは私の家から20分以上かかるため、家が近い翔くんに任せてるんだって

「本当はね?私も迎えに行きたいのにー」

よしよしと有紀ちゃんの頭を撫でる

私より背が高い有紀ちゃんは、頭を撫でるのにも、背伸びをしないといけない

翔くんの隣の席に座る私は、女子が翔くんのところから離れないと、私たちは自分の席に行けない