「柚希ちゃんも斗和と一緒にお風呂入れちゃって、大丈夫ですか?」
「あ、はい。ありがとうございます」
「もうお風呂沸くんで、三人で入っちゃいますね!」
「じゃあ、私、その後のことするので、子供たちが上がった後は、ゆっくりお風呂に入ってください」
「ありがとうございます! じゃあ、子供たち上がる時、お風呂から呼び出し音ならしますね! 僕たちの後は、江川さんもゆっくりお風呂入ってくださいね!」
「ありがとうございます!」

 柚希が着るパジャマ、下着は斗和ちゃんのを借り、歯ブラシも新しいのを準備してくれた。
 急な泊まりになったけれど、同じ歳の子供がいるから色々一緒に使えて良かった! とても助かる。

 ピロリロリーン♪

 綺麗だなと改めて家の中を見渡したり、スマホでSNSチェックをしていたら、呼び出し音がなった。

 斗和ちゃんはひとりでだいたい体を拭けるみたいだったから、柚希の体を拭いた。斗和ちゃんが保湿クリームのことを教えてくれて、ふたりに塗る。後はそれぞれ着替えてもらって、私はふたりの髪の毛をとかしてあげた。そして、歯磨きの仕上げ磨きをふたりにして、リビングへ。

 ――私、ふたりのママみたい。

 彼は結構早く上がってきて、入れ違いに私は浴室へ。

 こんなゆっくりひとりでお風呂入ったの、いつぶりだろう。のんびり湯船に浸かる。お湯の気持ちよさでじんわりしながら、今日を振り返り、心もじんわり。
 
 彼から長袖Tシャツとスウェットパンツを借りた。普段彼が着ているものを身に纏っている。それだけでドキドキする。ドライヤーで髪を乾かしリビングに行くと、明かりが消えていた。

 一階にある寝室から彼が顔を出してきて、手招きをしてきたから彼の元へ。

「寝ちゃってる」

 並べてある三組の布団。真ん中で子供たちは手を繋ぎながら眠っていた。
 可愛すぎて、私はこっそり写真を撮った。

 枕元には絵本。
 彼が子供たちに読んであげていたのかな?

「はしゃぎすぎて、疲れちゃったんでしょうね」
「そうですね」
 ふたりで同時に壁掛け時計を見ると二十時半。
「柚希、今日寝るの早い!」
「斗和もですよ。最近寝る間際に元気になりだして……」
「うちもですよ! 覚醒してなかなか寝てくれません」
 ふたりで目を合わせ微笑んだ。