「織田信長様、マミを助ける方法が一つだけあります」

「時の番人、それは……」

「マミを現代にワープさせることです」

信長は息を飲んだ。

現代にワープさせる。

「そのかわり、もう二度とマミと会うことは出来ません」

「ワープさせれば助かるんだな」

「はい、津久井マミは現代を生きる人間です、戦国時代の出来事は、
現代に戻ると、なかったことになります」

「わかった、マミの命を助けたい、今すぐ現代にワープさせてくれ」

「今一度申し上げます、もう二度とマミと会うことは出来ません、よろしいですね」

「構わん、マミの命を助けることが一番だ」

「かしこまりました」

苦しがっているマミは、一瞬に現代にワープした。

目の前から消えたマミ。

信長は一瞬の出来事に戸惑った。

それから戦国時代では、淡々と時が流れた。

元々いるはずもないマミの存在が、消えて行く。