「信長様ですよね」

「嫌だな、先輩、俺は後輩の織田信長です」

「それじゃあ、なんで私にキスしたの?」

「俺は先輩が好きだから……」

二人の間に沈黙が流れた。

信長はマミの気持ちを確かめたかった。

「先輩、信長様って、戦国時代の武将織田信長のことですか」

「うん」

「先輩は戦国武将の信長が好きなんですか」

「うん、大好き」

「もし、戦国時代にワープ出来るとしたら、行きたいですか」

「そうね、信長様に会いたいな、でも戦国時代って戦ばかりで、いつ命を落とすかわからない人を待ってるって、心臓持たないよね」

「そうですよね」

マミはやはり現代にいたいんだと確信した。

「ねえ、私をアパートまで送ってくれる?」

「はい」

信長とマミはアパートに向かった。

アパートの前に着くと、マミは信長を部屋に誘った。